チュニジア,トルコ 旅行記 -13-  瀕死~亀歩きメロス -8/5-
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スース博物館の中庭から,かつては灯台の役割もはたしたカレフの塔を
見上げる.どこまでも遠い青空に雲の流れがダイナミックでした.

写真を眺めてると景色の美しさとやっぱり体調を崩した苦しさが甦る.

この辺りでお腹に稲妻が走る.熱中症に加えてお腹の調子も悪くなって
しまった(汗).食べ物はかなり気をつけてきましたが,電車内で
食べたフランスパンのツナサンドがヒットしたみたいです.

カロリーメイトも飽きてきたのと,車内の時間つぶし,チュニジアに
慣れてきて油断しました.食べ物でお腹は壊さない方ですが,
よっぽど強力な奴にやられたのか,完治するまで帰国後2週間も
かかってしまいましたよ.恐るべしチュニジア.





中庭にサボテンの落書きを発見.可哀想だけどユーモラスなので,
パチリ写真に収める.
博物館は見終わったので,満員電車対策で早めに駅に戻る事にしました.
外に出ると,灼熱の太陽が照りつけるデスロードと
再び対峙することになる.5分も歩いているとジリジリ迫る太陽光線に
頭がボーっとしてきて熱中症が再発.呼吸も荒くなり息苦しい,
そして腹痛もどんどん悪くなる.
一人旅でこんなトコロで倒れたらどうなるんだろう...とか
心配しはじめた時にタクシーが停まってくれた.
助かったと思ったのもつかの間,メーター無しの悪徳タクシー!?
駅までの値段交渉がはじまる.決裂は避けたかたったので,
推定20倍くらいの値段から3倍程度までの値切りで我慢して,
駅までの足を確保.デスロードでホントに倒れなくてホッとしました.
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駅に着いたら着いたで,羊のような人間の群れであふれてる,
早く駅に来て正解でした.
切符売り場は長蛇の列で,30分かかってようやくチケットを入手.
電車が来るまで,ホームへの門(ゲート)が開かないのがチュニジア流.
ホーム続くゲートに向かって,人が押しかけ,
圧し合いぎゅうぎゅうな感じ.
この電車に乗れないと,次の便は4時間後なので,
腹痛と熱中症の体に渇を入れ,人の渦に突入しました.
軍人さんが揉めていたり,子供が大げんかしていたり,喧騒に包まれて
いましたが,いっさい耳に入らず,ひたすら自分の体調との闘い.
腹痛と熱中症の中,密着状態で1時間くらい朦朧として,
酸欠状態にも慣れてきた頃,ようやく電車がきてくれた...

人の渦に苦しんだ甲斐あって,幸運にも座席を確保.
それに今度の車両は,エアコンも付いてる.
チュニスまでの2時間の旅も快適そうで笑顔になりました.
・・・・それも30分しか持ちませんでした.あんなに気持ち良かった
エアコンの風がとっても寒く感じるようになってきて,
すぐに冷凍庫にいるような感覚になり,体もブルブル震えだした.
周りの人はそんな感じはなく私だけのようです.
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どうやら,熱中症は,体温のコントロールが聞かなくなり,
暑い方だけでなく,寒さにも異常に反応してしまうようです.
チュニジアに来て今まで感じた事ない,
極限の寒さまで体験するとは思ってもいませんでした.
その後の長~い長~い1時間は,ひたすら早く到着する事を祈りながら,
縮こまって,ひたすらふるえ続けていました.
ここで意識がなくなったらどうなってしまうんだろうと
本気で心配しましたよ.もう限界という気持ちを何度も超えた後,
ようやくチュニス駅に到着する事ができた.

電車を降りると,チュニジアの暑さが心地良い.それもつかの間,
すぐに暑さも苦しくなってくる.意識は朦朧としていて,
さっきとは逆の暑い苦しさを嬉しがってる.
もうなにも感じなくなってきて,別の世界への扉を開いてしまいそうだ.
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ホテルまでは歩いて15分くらいだけど,
タクシーを捕まえる事にしました.
乗り込んで場所を説明すると,近いから歩けと道を教えてくれて
追い出される.英語で病気だから頼むといっても,
英語は分からないらしく通じない...
交渉してるのも疲れてきたので,このタクシーは諦めた.
2台めも同じ事を言われた.チュニジア人の感覚では,15分の徒歩を
タクシーなんて,考えられないらしい.トホホ.
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しかたなく歩くことに決めた.歩くスピードは普段の1/3程度の亀歩き.
ホテルまでの徒歩15分がホントに長く感じる,歩みを進めるうちに,
関節の熱がますます足取りを重くし,呼吸も荒くなってきて
ホントぎりぎりな感じ.
そんな状況で頭に浮かんできたのは,はるか昔に教科書で読んだ
『走れメロス』ボロボロになりながら身代わりの友人のため,
殺されるのを覚悟で走るメロス.
人を信じる心と友情を讃えた物語,意外に話を憶えている事に
驚きながら,当時はこういう話で感動できたんだなぁと感心してました.
ボロボロな事だけが一致していて,私はさしずめ亀歩きメロスだなんて,
錯乱気味に笑いとばしているとホテルが見えてきた.
最後の力を振り絞り,ホテルに到着.長く苦もあったった
エルジェム・スースへの旅行もなんとか生還する事ができました.
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by kenek7974 | 2006-10-24 01:10 | チュニジア・トルコ旅行
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